修行を重ねていけば、若さと力が体を動かす年令から、心が体を動かす年令に自然
と移行するのである。その時期を毎日の稽古の中で、肌で感じなければいけない。自
身の責任ある立場と向上心と志がなければ、心と体は衰退の一路を辿る。自身に無限
の向上心と志があれば、その心が体を動かし、技となって現れるのである。
そして、人を活かす事によって自分が生き、自分が生きる事によって人を活かす、
空手家への道となるのである。
決して、年令を重ねるのを恐れてはいけない。修行を積み年令を重ねるのを誇りと
思うのが、武道の心得(世界)である。
武道の心得
師の教え
「大器晩成」。私は21歳の時、初めて大山総裁から一筆書いていただいた。その四
文字が「大器晩成」であった。当時まだ21歳の私には、「大器晩成」という四文字に
違和感をおぼえずにいられなかった。しかし、今はその四文字を心に刻み修行に取り組
んでいる。師は、何もかも見越していたのである。
武道の心得
大山総裁の遺してくれた言葉の一つに、「金もいらない、命もいらない、名誉もいら
ない。こういう人間が一番強いんだよ」。18歳の時に聞いたこの言葉は、たくさんの
師の教えの中でも常に私の心の中にあり、生涯を通しての私の心構えであり、精神の力
の源となっている。
第13回村正杯 静岡県極真空手選手権大会パンフレットより
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